豊洲市場の仲卸「なり市堺浜」さんに聞く、美味しいマグロの見分け方とは?

お寿司やお刺身と言えば、何といってもマグロ!みんな大好きなマグロですが、知っているようで知らないマグロの世界。毎日、市場のセリでマグロを見極めている仲買人さんは、マグロのドコを見ているのでしょうか?大正3年に創業した老舗の仲卸「株式会社なり市堺浜」さんにお話しを伺いました。

まずはどこを見ればよいの?

ー美味しいマグロを見極めるために重要なのは?ー

まずは、マグロの種類を確認してください。クロマグロ(本まぐろ)、インドマグロとも呼ばれるミナミマグロにキハダマグロ、その他にはメバチマグロ、ビンナガマグロなど、マグロには色々な種類があります。どのマグロにもそれぞれ特徴があり美味しいですが、やはりマグロの王様はクロマグロでしょうか。クロマグロの身は旨みと香りが濃く、特にトロの部分のなめらかな舌触りととろける脂の甘味は他種のマグロの追随を許しません。

また、例えば同じ種類のマグロでも産地、生か冷凍か、天然か養殖かといった違いがありますが、一番味に影響の出る要素は、天然か養殖かです。近年は養殖や畜養の技術が飛躍的に進歩して天然ものに迫る勢いですが、やはり身のしまりや赤身と脂身のバランスなどは天然が勝ります。ただ、養殖や畜養は味も値段も安定しているため、天然マグロだけがあればよいというわけではありません。なかなか難しいかもしれませんが、食べ比べのできるお店で実際に比べてみることをお勧めしています。勝どきにある「魚勝」さんでは、うちから卸しているマグロの食べ比べができますよ!

美味しいマグロのサクの見分け方

ーマグロのサクとは??ー

マグロのサクとは、よくスーパーで見かけるトレイに入った長方形の切り身のことです。刺身の形に切られる前の状態を指していて、スーパーなどでもよく見る形です。

バチマグロ赤身のサク
バチマグロ中トロのサク

ーどこを見ればよいの?ー

美味しいマグロは、スジ(赤身の間に入っている白いもの)の間隔や切られたときの断面でスジがどのように見えるか、またスジが薄いか厚いかどうかで見分けることができます。スジが斜めに入っているものは刺身向きで、ほどよく身が固いため刺身に向いています。スジに対してなるべく垂直に切ることによって、スジっぽさが気にならなくなります。

お刺身におすすめのサク。スジの入り方にご注目。

スジの間隔は頭から尾に行くにしたがって狭くなっていきます。また頭や尾に近いほどサクにしたの断面に見えるスジが半円状になります。中心から離れた部分にいくと脂も少なく身も固め、さらにスジっぽさが目立ってしまうため、刺身には不向きです。

こういったサクはお刺身には向きません。タタキや焼きなどであれば美味しく食べましょう。

美味しいマグロの見分け方のポイントは?

鮮やかな赤色のものを選ぶ

スーパーに並ぶマグロのほとんどは冷凍したマグロを解凍したもので(もちろん生のマグロも販売されています)。一度解凍されると、日が経つに従い色が落ちてきます。赤く綺麗に発色していれば、それだけ解凍して間もないものなので美味しくいただくことができます。反対に黒っぽく変色していたり、緑色になっていたりするマグロは、解凍してからかなり時間が経っているものなので買わないように気をつけましょう。

水分が出ていないものを選ぶ

解凍してどのくらい時間が経っているかは、サクや刺身の下に敷いてあるシートを見れば一目瞭然です。このシートは吸水シートなので、マグロから出た水分を吸ってくれます。このシートに水分が多く含まれていたり、身の色が落ちて赤くにじんでいたりするものは選ばないようにしましょう。

ー自分で目利きするのも楽しいですが、美味しいマグロを食べるにはやっぱりプロから直接買うのが一番ですね!ー

うちでは、飲食店などへの卸販売の他に、ご家庭用にもマグロを配達販売しています。本当においしいマグロを食べてほしいので、天然の本マグロにこだわって販売しています。天然本マグロの生は、その日一番状態の良いものを300g単位でブロックから切り出して販売しています。冷凍ものは柵の状態で冷凍したものをお届けします。家庭用の冷凍庫だと冷凍状態でも品質が劣化していきますので、なるべくお早めにお召し上がりください。前日の夜23時までにご注文いただければ、当日の夕方にはご自宅まで配送しますので便利ですよ!

ご購入はこちらから!