【住吉神社 令和5年大祭 本祭最終日 -2023年8月7日-】町内神輿巡行、宮神輿宮入り、御霊遷し・帰社祭、若衆合同手締式

住吉例大祭 佃祭最終日。この日は、地元の方々が一番の見どころと称す「宮神輿宮入り」です。

町内神輿巡行

町内神輿を担ぎ上げる各部の世話人

大祭最終日、これまで各部若衆が主となり祭事を務めてきましたが、最終日は世話人・大若衆の先輩たちが主となり進められます。佃一丁目では住吉講員のみしか宮神輿を担げないことから、女性や子どもでも担げるようにと町内神輿が始まったと言われています。

町内神輿は、女性も担げる神輿です。これまで、サポートに徹していたお姉さん方もこの日は「オリャ、オリャ」の掛け声と共に町内神輿を担いで、町内巡行に参加します。日頃、支えてもらっている各部若衆は安全に神輿を担げるようにサポートします。

ビショビショになりながら、男性にも負けない大きな掛け声と力強さで町内神輿を担ぎ上げます。

猛暑の中でも、この表情。

1時間ほど、町内を巡行後、町内神輿の前でみんなで記念撮影を行います。宮神輿は厳格さがあり、儀式として巡行ですが、町内神輿は祝い事として担がれている印象でした。住吉講の講員もとてもにこやかで賑やかな雰囲気の中、町内巡行を終えます。

宮神輿宮入り

前日に連合睦会に預けた宮神輿を迎え入れ、宮入りする時間がやってきます。住吉講の方や佃町内の方に一番の見どころを聞くと宮出しではなく、この宮入りと答える方が多く、佃祭の象徴と言う方もいます。

宮神輿は連合睦会の町会をそれぞれ巡行し、住吉神社を目指します。月島一之部を巡行する宮神輿

宮入りでは、新佃睦から引き渡された宮神輿を各部の世話人・大若衆だけで担ぐのが宮入りの風習です。そのため、若衆は警護とサポートに回ります。これまで、たくさんの水を浴び、かなりの重量になっているはずの宮神輿。これを決して若いとは言えない世話人・大若衆だけで担ぐと言うのは実際に目にするまでは信じがたいところもありました。

しかし、「オリャ、オリャ」の掛け声と共に実際に担ぎ上げます。若衆は近くでサポートの準備をしますが、実際には一切手を触れず、世話人・大若衆だけで住吉神社の境内まで巡行します。

境内に入ると、さらに声を大きくし、宮神輿をさす・もむの所作まで見ることができました。この大祭の見せ場と言わんばかりに各部の世話人・大若衆が汗だくになりながら、全力でこの祭りの最後を飾ります。

境内にて、気力で宮神輿を担ぐ世話人・大若衆
最後の気力を振り絞り宮神輿を天高くさす各部の世話人・大若衆

最後の最後は圧倒されるほどの迫力でした。撮影しかしていない私でしたが、世話人・大若衆の男達の掛け声と気力で常にピリピリした感覚を受けていました。住吉講や町内の方々がなぜ、最大の見せ場を「宮神輿の宮入り」と答えたのかわかった気がします。これまでこの祭りを引き継ぎ、後世に残した先輩方がその心意気を表現する場面だからです。このシーンを見た若衆はまたその心意気を引き継ぎ、3年後に新縁に伝えていく。この祭りがどういったもので、どのように伝えていくべきかをこの一瞬で感じ取ることができるそんな場面でした。

御霊遷し・帰社祭

宮入りを終えた後、宮神輿に移されていた御霊が本殿へと遷されます。その後、講元による大締めで大祭の全ての行事は終了します。

若衆合同手締式

大祭行事を終えた後、各部若衆が集い手締め式が行われます。初日に預けた弓張提灯の返還と無事大祭を終えた事への感謝、互いを称え一本締めを行います。

各部若衆筆頭代表を務めた(右)住吉講壱部筆頭代表 田中さん(中)住吉講弐部筆頭代表 栗原さん(左)住吉講参部筆頭代表 浦井さん

この時、やっと緊張は解かれ、皆さん安堵の表情を見ることができました。4日間、夜警や打ち合わせもあり、ほとんど休む時間もなかった各部筆頭代表のお三方、そして、住吉講各部若衆の皆さん。本当にお疲れ様でした。

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